2007年3月2日金曜日

コミュニケーション不全な私にとって理想のMMORPGとは

代休の今日、つらつらネットを見ていたら、近日日本語版がはじまるという「Second Life」のことが書いてあったので、どんなもんじゃろと思いサインインしてみたのだが、まぁこれはゲームというよりは世界シミュレータみたいなもので、飛行能力とテレポーテーション能力と物体生成能力を与えられて後は好きに暮らせ、という趣旨のようだと理解した。つまりこれは「何をしても自由な(無目的の)空間と、未知の他人との楽しいコミュニケーション」という、MMORPGから私が苦手な要素だけを抽出したものであるということがわかったので、数時間で金輪際ログインしないと誓ったのであった。途中しつこく話しかけてくる外人を完全無視してたら侮蔑的な捨て台詞を吐かれたりもしたし。まぁ通りすがりの他人に気軽に話しかけるのを是とする文化圏にいるあちらにしてみれば、こちらの態度が不誠実なものだと感じたのだろうが。

これまで EQ、DAoC、EQ2、大航海時代Online、FFXI、Mixi(違)といくつかのオンラインRPGに取りかかっては辞めてきた私であるが、どれも面白くないわけではないと思うのだが、決定的に向かない理由として「見ず知らずの他人と意思疎通をしなければならない」という、オンラインRPGの、多くの場合メリットと言われている点があるのである。(EQは2年やったがほとんどソロプレイ)

…というとほぼ100%言われるのが「他人と関わりたくないならオンラインゲームやるな」という反論なわけだが、これは別に「関わりたくない」とかいう好き嫌いの問題ではなく、目が見えないとか手が不自由とか言うのと同じでハンディキャップの一つであると理解してもらいたいのである。実生活でも人見知りで苦労してるわけで。(30近い男の言うことじゃねーが)

別に「オンラインゲームであること」が「他人とのコミュニケーションを楽しむ場であること」の十分条件ではないと思うのであって、私自身EQやFFのの多くの人が同じ時間と同じフィールドを共有する空間にいること自体はとても好きなのだが、だからと言って他人の輪に加わりたいとは思わないのである。なら匿名属性にして誰とも関わらずほっつき歩いてろよ、という意見もあろうが、それはそれでできることが限られてつまらないのであって、結局わがままなだけなのだが、こっちも毎月いくばくかの金子を差し出しているのであるからして、こっちのわがままをネットの技術で解決してくれる場があってもいいのではないかと思い、どうだったらいいのかをPCの前で暫し考えてみたのである。

でその結果、MMORPGにあってオフラインゲームに無いもので私が求めていることは何なのかというと、やはり他人との会話なのであった。矛盾してんじゃん、とも思うが、現行のMMORPGにおいて求められているコミュニケーションというのは、こちらと向こうが完全に同じ土俵の上に立って話をして、うまくいけば良好な関係が築けて楽しい会話ができるが悪くいくとけんかになってしまうというリスキーなものだと思うのである。それが楽しいという人が多いのだろうが、私などはコミュニケーションの結果他人に悪い印象を与えることを極端に嫌うタチなので、そうなるくらいなら他人とのチャンネルを遮断してしまった方が楽だ、という方向に走ってしまうのである。まぁ実生活におけるコミュニケーションでも同じようなもんだと思うのだが、だからといって仮想の世界にそれをそのまま持ち込まなければならないというルールも無いのである。コミュニケーション不全の人間を矯正するのが目的なら別だが。

「別に所詮ゲームなんだからそこまで気にしなくていいじゃん。怒らせたって相手とそんな深く付き合うわけじゃなし」とも言われるが、それを是とするのなら仮想世界でのコミュニケーションの意義自体が失われてしまうのでその指摘はナンセンスである。まぁ普通の人はそこら辺をうまくこなして楽しいコミュニケーションを満喫してらっしゃるのだろうが、そういったチューニングがうまくできないというのもまたコミュニケーション不全の症状のひとつであったりもするのである。(ある人には挨拶もろくにしないのに、ある人には過度になれなれしく接しようとしたりするというような)

つまりどういうことなのかというと、
・他人と会話はしたい。
・見ず知らずの人と「一緒に戦った友達」的な深いコミュニケーションをしたいわけではない。
・しかし「ほどほどに親しい」という接し方も技能不足でできない。
という、まぁここまで我慢して読んでくれた方も「勝手にしろ」と投げ出したくなるような結論なのだが、私のような人間にもMMORPGのサービスを売りつけたい熱心な運営会社が仮にこれを読んでいるとして、どういうゲームであればやってもいいかというのを仮定してみると、こちらとしては単に「オフラインゲームではできない生身の人間との時間空間の共有と、私にとって快適な程度にフランクな会話」を求めているので、要は給料もらったプロのプレーヤーが、私に最適なスタンスで一緒にプレイしてくれれば一番いいような気がするのである。まぁ人件費的に現実にはほとんど不可能であろうが。てかどんだけわがままなんだって話だが。

まぁそんな途方も無い話だとどうしようもないので妥協点を探ってみるが、幸いMMORPGにおける会話はほとんど文字チャットを通じて行われるので、相手がそんなに身を入れて話さなくてもごまかせる面があると思うのである。要は相手は「演技」でもいいのである。つまりうまく「演技」さえしてくれれば、こっちもある程度満足できて、双方問題ない、ということである。これこそネット仮想世界の特徴をうまく活かした解決策ではないだろうか。これがたとえば現実のメイド喫茶とかだったら、よっぽどうまい人でない限り「どうせ演技だろ」と白けるだろうし。行ったことねーけど。

また、金で雇うという関係であれば、こちらも「どうせ金もらってっから付き合ってくれてんだろうけど、まぁこの場で楽しければいいや。こっち金払ってんだからいやならやめりゃいいし」的に割り切れそうなので、人間関係という(私にとっての)桎梏からもフリーになれるわけである。まぁ必然的にこっちが払わなければならない金額は増えるだろうが、実現するんだったら月5千円ぐらいだったら払ってもいいと思う。毎日職場でいやいやながら仕方なく他人とコミュニケーションして疲れた精神を、PCの前で(うわべだけでも)親しげに女性プレーヤーとゲームできてストレス発散できるなら全然払えると思うな。って女性限定かよ。結局異性と会話してーだけじゃねーのか私は? つかそれってベクトル的にイメクラじゃん。

…という超キモい最終結論に達したところで、とりあえず風呂入って寝よ。結局休みも椅子座ってばっかで腰が休まらなかったなぁ。

追記:
「金で解決する前に友達作れよ」って話もあろうが、しかし気軽に友達作れる体質ならこんな苦労もしないわけで。

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